僕は高校生の頃、セックスマシンガンズというヘビメタバンドの
ファンでした。

何回か友達とライブも見に行ったし、僕がファンをやめるまでに
発売されたCDはシングルも含めてすべて持っていました。

僕が彼らを好きになったのは、シティーハンターというアニメの
(映画版?)エンディング曲を聴いたことがキッカケです。

それまでヘビメタというジャンルに縁のなかった僕は、
その曲を聴いて衝撃を受けました。

「なんだこの恐ろしくカッコイイ曲は!?」

それから僕はその曲のCDを買いに行ったワケですが、
そこで僕はさらなる衝撃を受けることになります。

僕のお目当ての曲は、彼らの代表曲である『みかんのうた』の
カップリング曲だったのです。

みかんは色々あるけれど
愛媛のみかんは1つだけ
みかんを粗末にするヤツは
みかんにやられて死んじまえ

コタツにみかんがない家は
日本の心をなくしてる
日本の心を取り戻せ 取り戻せ

みんなで飲もう 愛媛の心
命の水だ ポンジュース

みかん みかん みかん
みかん みかん みかん

この『みかんのうた』こそ、僕の青春でした(笑)

高校に入ってからギターを買い、軽音楽部でバンドをはじめた
僕にとって、これほど魅力的なコピー曲はなかったのです。

それから僕はアルバムを買い、バンドスコア(バンド用の楽譜)も
買って必死に練習しました。

毎朝登校前に30分、学校が終わってからはいつも2~3時間は
練習していたと思います。

高校3年間でギターを触らなかったのは、修学旅行に行っていた間
ぐらいです(ホントの話)。

当然、部活があるときは、バンドメンバーと一緒に練習しました。

音楽室には演奏の爆音と

「みかん!みかん!みかん!」

という僕らの声が響き渡ります(笑)

まさに若気のいたり。

「マシンガンズみたいになりたい」

当時の僕にとって彼らは単なる「かっこいいバンド」ではなく、
僕の理想であり、目標だったのです。

 

では、僕がどのようにしてマシンガンズのファンになったのかを
分析してみましょう。

当たり前ですが、僕が彼らのファンになるには、まず出会いが
必要でした。

僕がテレビをまったく見ない人間だったなら、僕と彼らが
出会うことはなかったと思います。

また僕がテレビを見ていても、彼らの曲がテレビで流れなければ、
同じく出会うことはなかったでしょう。

次に興味・関心です。

彼らの曲に出会ったとしても、僕がバンドをやっていなければ、
ここまでカッコイイと思うことはなかったかもしれません。

これは逆にも言えます。

僕がバンドをやっていなくても、彼らの曲が強烈なインパクトを
持っていたことによって、興味を引き立てられたかもしれない、
ということです。

僕の場合は、どっちも、でした。

この次に行動があります。

彼らに出会い、興味が湧き、僕はCDを買うという行動に出ました。

今であれば、ユーチューブを見る、ということになるでしょうか。

当時はまだ動画サイトがなかったので、CDを買う、もしくは
レンタルショップでCDを借りる、というのが行動としては
自然だったのです。

ここまでの段階では、まだ僕がマシンガンズのファンになったとは
言えません。

なぜなら、そのときの僕にとっては、カッコイイ曲であれば彼らの
作った曲である必要はなかったからです。

極端な話、仮にそれがスピッツの曲だったとしても、
問題はなかったワケです、違和感はあったでしょうけど(笑)

僕が彼らのファンになり始めるのは、この次の段階です。

さらなる行動(アルバムを買う)。

これがファンの第一歩になります。

ただし動機が重要です。

ファンがアルバムを買う動機は「アルバムの曲もカッコイイから
買った」ではなく、「他の曲も気になるから買った」でなければ
なりません。

これは抽象的に言うと、バンドのコンテンツが好きなのか、
バンドそのものが好きなのか、の違いです。

「他の曲も気になるから買った」というのは、厳密には

「こんなカッコイイ曲を作るバンドは、他の曲もカッコイイに
違いない」

という勝手な思い込みによる購買です。

以前に買った曲がカッコイイことと、他の曲がカッコイイことの
論理的な繋がりは一切ありません。

にもかかわらず、なんとなく他の曲もカッコイイに違いないと
思い込んでしまうのは、そのバンドをちょっぴり好きになって、
ちょっぴり信用しはじめているからです。

当時の僕は自覚していませんでしたが、今から考えるとやはり
そうだったと思います。

彼らを一発屋だと判断することも可能だったのに、そうとは考えず、
きっと他の曲もカッコイイだろうと思っていた。

ファンならではのポジティブさです。

しかし、これがファンであることの証なのです。

 

以上をまとめると

1.出会う
2.興味・関心を持つ
3.行動する
4.更なる行動をする

という4ステップで、僕がマシンガンズのファンになっていったことが
分かります。

4以降は、ずっと更なる行動です。

バンドスコアを買ったり、コピー曲を練習してみたり、ライブに足を
運んだりなどなど、その繰り返しによって「ファン度」が上がって
いきます。

つまり、この4ステップがファンができるまでの基本的な流れになる
ワケです。

もちろん僕が標準的でない可能性もありますから、そのかぎりでは
ありませんが、今は僕しかサンプルがないので、このまま話を
進めます。

 

お分かりのように、われわれは「ファンになる」側ではなく、
「ファンになってもらう」「ファンを作る」側の人間です。

ファンになることは何も悪いことではないですが、ファンになる
だけなら凡人でも出来ます。

現代に生きるわれわれにとって、そこで満足するというのは、
もはや自殺行為です。

だって、もう凡人のままじゃ生きていけないのは明白なんだから。

「そんな大袈裟な」とか思っている時点で、それが凡人の発想だ
ということです。

われわれはそんな凡人から脱するために勉強をしているのだ、
ということを今一度思い出してください。

何かに夢中になること自体は素晴らしいことです。

好きなバンドや歌手がいるなら、好きなだけ追いかければいいと
思います。

しかし、それだけで終わってはいけない。

われわれは誰かに夢中になると同時に、誰かを夢中にさせる人間で
なければならないのです。

だとすれば、われわれがここで考えるべきは

1.いかにして出会うか
2.いかにして興味・関心を持ってもらうか
3.いかにして行動してもらうか
4.いかにして更なる行動をしてもらうか

です。

この4つをクリアすれば、僕がマシンガンズのファンになったように、
人はあなたのファンになってくれます。

ただし注意しなければならないのは、これらは一連の流れを便宜上
4ステップに分けただけである、ということです。

実際にやるべきことが4つある、ということではありません。

むしろ、やるべきことは1つだけです。

「とにかく素晴らしいコンテンツを作って、ネット上の媒体で
公表すること」

それだけやってください。

ただ、ここでさらに注意してほしいのは「素晴らしい」とは、
誰にとっての「素晴らしい」なのか、ということです。

これはあなたのファン候補となる人にとっての「素晴らしい」で
なければなりません。

多くの人は自分にとっての「素晴らしい」を目指す傾向に
あります。

日本の大学教授なんかが、その典型です。

知識が豊富で、言っていることも学術的には素晴らしいのかも
しれないけれども、学生にはただの念仏にしか聞こえない。

これでは意味がないワケです。

 

「素晴らしい」とは、ファン候補者にとっての「素晴らしい」です。

どんな高度な知識や技術も、それを適切に伝えられなければ、
存在しないのと同じです。

多くの人にとって哲学書が無価値なのは、その素晴らしさが
伝わっていないからです。

一方で「超訳なんちゃら」というシリーズが何十万部も
売れるのは、内容はホンモノの一億倍ぐらい薄いかも
しれないけれども、それなりに素晴らしさが伝わっているから
だと言えます。

そういうものなんですよ、今の世の中は。

「私の方が絶対に素晴らしいのにぃー!!」と思うならば、
それを相手にとっての「素晴らしい」に翻訳してやらなければ
ならないのです。

 

われわれが何かを素晴らしいと思うのは、それが自分にとって
「役に立つ」場合です。

自分の能力や技術をファン候補者の役に立つカタチで表現できた
ときに、「素晴らしい」という評価が得られます。

「役に立つ」とは、単なる実用性ではありません。

実用性も含まれますが、重要なのはそれによってファン候補者が
一歩でも二歩でも理想に近づくことができる、ということです。

つまりわれわれは、ファン候補者が理想へ近付くためのお手伝いを
することによって、ファンになってもらうことができるのです。

無論これは簡単なことではないし、誰にでも出来ることでは
ありません。

むしろ酷く面倒で、地味で、苦しくて、思うようにいかなくて、
途中で投げ出したくなることの方が多いでしょう。

しかし、だからこそ、それを耐え抜いた人間には価値があり、
そういう人間に人は夢中になるのです。

 

「自分のファンがいない人生」と「自分のファンがいる人生」。

どっちが楽しいと思いますか?

自分の胸に聞いてみてください。

ありがとうございました。

 

※この記事はメルマガ『脱凡人のすすめ中級』からの転載です。

ブログで公開しているのは全メルマガ記事の3分の1程度です。

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