今日はいよいよダブルデートだ。

友恵と出会った日の夜、亮太は彼女にデートを申し込み
快諾を得ていたのだ。

その報告を聞いた英二と多恵は、快くダブルデートを
引き受けてくれた。

ダブルデートと言えば遊園地。

そんなワケで4人は近くの遊園地へ来ていた。

亮太「遊園地なんて何年ぶりだろ」

英二「俺は先月来たけどな」

多恵「誰と来たんだー?言ってみなさい」

英二「まあまあ、もう終わったことなんだかいちいち
突っ込むなって」

友恵「私、絶叫系ダメなんだぁ」

亮太「俺もあんまり好きじゃないし、のんびりいこうよ」

英二「そうそう、楽しくいきましょう、楽しく」

すると、遠くから見たことある顔が近づいてくる。

亮太「あれってもしかして」

英二「間違いないな」

多恵「ん?なになに?」

多恵が目を凝らす。

多恵「あっ!!」

義経「ござるー」

萌「ござるー」

亮太「え、そういうことになったの?」

義経「そういうことになったでござるよ」

萌「ござるよ」

英二「いやぁ、めでたいねぇ」

友恵「あの二人は誰なの?」

多恵「あぁ、友恵は知らないか、あっちの義経が
英二の友達で、こっちの萌は私のお稽古事仲間なの」

友恵「ふーん」

義経「よろしくでござるー」

萌「ござるー」

友恵「多恵ちゃんの幼馴染の友恵です、よろしくお願いします」

英二「そんじゃ、ま、今日はトリプルデートだな」

 

多恵「何から乗る?」

英二「まずは空中ブランコあたりに行きますか」

亮太「そうだな」

友恵「うん」

義経「拙者たちは2人とも絶叫好きなので、最初から最後まで
絶叫系に乗りまくるでござる」

萌「ござる、ござる」

英二「そうか、じゃあ昼までは別行動ってことで」

義経「萌ちゃん行くでござるよ」

萌「おうでござる!」

亮太「仲良さそうだな、あの二人」

多恵「何うらやましがってんのよ、隣にいい人がいるくせにぃ」

亮太「う、うっせーな」

亮太は顔を赤らめている。

多恵「赤くなってるー」

空中ブランコに到着。

4人は空中ブランコに乗り、そのあとメリーゴーランド、
コーヒーカップ、遊園地内にあるゲームセンターを巡った。

 

・・・昼食・・・

義経「いやぁ、充実でござるー」

萌「すっごく興奮しちゃったぁ」

英二「そりゃ何よりで」

多恵「みんな何食べる?」

亮太「ふっふっふっ」

友恵「どうしたの?」

亮太「あれからまた料理の腕を磨いて、みんなの弁当を
作ってきたんだよ」

義経「おぉ、凄いでござるー」

亮太「あ、ごめんだけど、お前らの分はないわ」

萌「えー!」

亮太「偶然会っただけなんだから仕方ないだろ」

義経「そうでござるな・・・」

友恵「4人分もあれば6人で分けたってそんなに減らないし、
みんなで分け合って食べようよ」

英二「確かにそうだな」

萌「やったー!」

亮太「みんながそれでいいなら、反対する理由はないけど」

多恵「いいじゃん、いいじゃん、足りなかったらまたどこかで
買足せばいいんだし」

亮太「まあそうか」

義経「ありがとうでござるー」

萌「ござるー」

 

昼食を食べたあとは、各自で別行動を取ることにした。

義経と萌はまた絶叫系へ、英二と多恵はお土産売り場へ、
亮太と友恵は小動物コーナーへ移動する。

友恵「あ、リスだ、かわいいぃー」

亮太「このほっぺたがたまんないねー」

そう言って亮太は友恵のほっぺたをつつく。

友恵「わぁ、ビックリした」

亮太「あ、こっちじゃなかった?」

友恵「もう!」

友恵はほっぺたを膨らませながらも笑っている。

亮太「ほらほら、あっちはハリモグラだよ」

友恵「ホントだ、チクチクしてるね」

亮太「友恵ちゃんの性格みたいに?」

友恵「いじわるー」

亮太「冗談だってば」

亮太「次は観覧車でも乗りに行かない?」

友恵「うん、いいよ」

 

観覧車に乗りこむ友恵と亮太。

亮太「やっぱり観覧車って落ち着くなー、ベタだけど」

友恵「そうだね」

亮太には遊園地に来る前から決めていたことがあった。

それは観覧車の中で友恵に告白するということである。

亮太「あのさ・・・」

友恵「ん?」

亮太の心臓は張り裂けそうなほど高鳴っている。

今にも口から心臓が飛び出しそうだ。

亮太「あの・・・俺と・・・俺と付き合ってください!」

しばしの沈黙。

亮太の告白の20秒ほどあとに、友恵が口を開く。

友恵「・・・私でいいの?」

亮太「私でいいの?じゃなくて、友恵ちゃんじゃないと
嫌なんだよ」

別人になりきった亮太が声をふりしぼる。

友恵がニコっと笑う。

友恵「はい、よろしくお願いします」

 

帰り際、亮太はみんなに友恵と付き合うことになったことを
報告した。

みんな喜んでくれたが、中でも英二はひときわ喜んでくれた。

英二「やったな」

亮太「うん、ありがとう、お前のお陰だよ」

英二「何をおっしゃいますやら」

英二「俺の言ったことをクソ真面目に実行するなんて、
そうそうできるもんじゃないぞ」

亮太「まあ、キツかったよ、やっぱり」

英二「そりゃそうさ、だって別人になるんだからな」

英二「今のお前はホントに別人になったと思うよ」

英二「正直こんな短期間で結果が出るとは思わなかったわ」

亮太「俺も」

亮太「ただなんていうか、別人になる感覚ってのは今回ので
よくわかった気がする」

英二「それが分かれば、就職してもきっと上手くいくよ」

亮太「まだ就職してないお前に言われてもなぁ」

英二「あれ?言ってなかったっけ?俺まだ学生だけど、
もう起業してるんだぞ?」

亮太「えぇ!?聞いてねーよ」

英二「まあそんなことはどうでもいいけどな」

 

英二「これからも自分を変えたいとか、人生を変えたいとか
思ったときは、別人になる、って考えたらいいよ」

亮太「うん、そうする」

英二「大抵のヤツは甘っちょろいことばっかり言うけど、
ちょっとずつやったって人生なんてほとんど変わらないから」

亮太「そうだな、それはよく分かったよ」

英二「よし、じゃあ次はうちの会社で一緒に働くか?」

亮太「さて、それはどうするかなー」

亮太は笑っている。

義経「拙者も混ぜてほしいでござるー」

萌「ござるー」

英二「義経はもうちょっと修行が必要かな」

義経「がんばるでござる」

萌「義ちゃんファイト!」

英二「いやぁ、これからもまた楽しくなりそうだ」

おわり。

 

【教訓】

自分の判断ではなく、自分が理想とする別人の判断で生きること。

それが理想を叶えるための究極の方法です。

どこまで自分の(凡庸な)判断を捨てられるか。

それを試してみる価値は大いにあると思いますよ。

ありがとうございました。

 

※この記事はメルマガ『脱凡人のすすめ中級』からの転載です。

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