英二「準備はいいか?」

亮太「うん」

義経「ござるー」

英二「モテる男の基本は<与えまくる>ってことだ」

英二「相手に細心の注意を払って、言ってほしそうなことを言い、
聞いてほしそうなことを聞き、教えてほしそうなことを教えまくる」

英二「これができるヤツは間違いなくモテる」

亮太「ほう」

義経「難しいでござるなー、例えばどういう感じでござるか?」

英二「そうだなぁ、例えば相手が凄く凝ったネイルアートを
していたら、その話題を振ってあげる、とかかな」

亮太「その“凄く凝ってる”ってのはどうやって判断するの?」

英二「そこは経験しかない」

亮太「だったら無理じゃん」

英二「あ、そうそう、言い忘れてたけど、誰だって一発目から
モテる男になるなんて無理だから」

英二「モテたいならとにかく量をこなすこと、要するに合コンを
やりまくって、その中でどういうときに何を言えば反応がいいのか、
ってのをつぶさに観察する必要があるんだよ」

義経「厳しいでござるなー」

英二「当たり前だろ、モテないヤツがそんな簡単にモテるヤツに
変身できたら苦労しないって」

亮太「修行ってのはそういうことか」

英二「そゆこと」

 

英二「って言っても多分お前らは行動を起こさないだろうから、
まずはその辺の考え方から変える必要がある」

義経「考え方でござるか?」

英二「考え方ってのは一言で言うと“モテない男は死ね”っていう
感じかな」

亮太「えー、それって極端すぎない?」

義経「拙者もそう思うでござるよ」

英二「だからそういう常識的な考え方がダメなんだって」

英二「俺も実際そうだけど、モテるヤツらにとっては
それが普通なんだよ」

英二「ただし、自分以外に対してそう思っても意味ないっていうか
逆効果だから、それはやめとけよ」

亮太「どういうこと?」

英二「例えば俺はお前らに対して“モテない男は死ね”とは
思ってないってこと、自分に対しては思ってるけど」

義経「なるほどでござる、自分を卑下しろってことでござるな」

英二「それもちょっと違うなぁ、卑下っていうか、自分にもっと
厳しくなれ、って感じ」

亮太「うん、なんとなく分かった」

亮太「ただ、それも急には無理じゃないか?」

英二「それは人によるな、俺は結構あっさり変えられたし」

義経「拙者は・・・拙者は・・・やるでござる!」

英二「いいねー、亮太は無理そう?」

亮太「うん・・・」

 

英二「なんで無理そうだと思うの?」

亮太「いや、だって“モテない男は死ね”なんて今まで思ったこと
なかったし、急にはそんな風に思えないよ」

英二「じゃあ、お前って猫好きだっけ?」

亮太「なんの話だよ」

英二「いいから答えろって、猫は好きか?」

亮太「まあ好きだけど」

英二「じゃあ猫をエアガンで撃ちまくってるヤツをみつけたら
どう思う?」

亮太「ありえねーとか、死んだ方がいいんじゃないかと思う」

英二「その感覚だよ、“モテない男は死ね”ってのは」

英二「俺たちは自分の常識や価値観にそぐわないことに出くわすと、
“ありえねー”とか“死んだ方がいい”っていう風に思うんだよ」

英二「俺だったら、タバコをポイ捨てするヤツは死んだ方がいい、
って思う」

英二「それはポイ捨てが俺の中であり得ない行為だからなんだよ」

英二「それと同じで、モテるヤツは“モテないなんてあり得ない”
って思っているだけだってこと」

亮太「なるほどね」

英二「そう考えれば、なんかできそうな気がしないか?」

亮太「さっきよりかはそう思えてきたけど、それっていきなり
自分の常識を変えろってことでしょ?それはちょっと無茶だよ」

英二「簡単にはいかないかー」

 

亮太「じゃあ英二はなんでそんな急に考え方を変えられたの?」

英二「それは自分でもよく分からないけど、多分慣れかな」

亮太「慣れ?」

英二「そう、俺は今まで何度も考え方を変えてきた経験があるから、
考え方を変えるってこと自体に慣れてるんだと思う」

義経「拙者もでござる」

英二「お前は慣れっていうか、素直だよな、よくも悪くも」

義経「そうでござるか?」

義経はちょっと照れ臭そうな顔をしている。

英二「うん、それは自信を持って言える」

亮太「慣れかぁ、そう考えたら俺は周りの言うことにあんまり
耳を傾けずに、自分の考えだけで生きてきたかもしれないなぁ」

英二「そんな感じがするわ」

亮太「そういう場合ってどうすればいいと思う?」

英二「そりゃ今から慣らすしかないだろ」

亮太「やっぱそうなるかぁ」

 

亮太「どうやったら慣れるんだろ?」

英二「慣れっていうぐらいだから、常日頃からそういう風に
考えることを意識するしかないな」

亮太「どれぐらいかかると思う?」

英二「うーん、それはお前次第だよ、早ければ1週間ぐらいでも
変わるかもしれないし、1年経っても変わらないかもしれないし、
そんなことは俺にも分からない」

亮太「そりゃそうだな」

英二「やる気はあるっぽいな」

亮太「まあ、それなりには」

英二「うーん・・・」

英二が頭を抱える。

英二「そこでそういう返事をしてしまうのがダメだってことに
気付いた方がいいぞ」

英二「言っただろ、自信がなくても自信があるようにしろ、って」

亮太「そう言えば」

英二「そういう普通の返事は、わざわざお前のために来てやった
俺に対して失礼なことなんだよ、分かるか?」

亮太「すまん」

英二「別に謝らなくてもいいけど、無理やりにでも自分を変える
意識で生きないと考え方なんて変わらないからな、それだけは
分かっといてくれ」

亮太「うん」

英二「よし、じゃあ今日は帰るわ、多恵ちゃんと飯食いに行く
約束があるから」

亮太「そっか、ありがとう」

義経「拙者もおいとまするでござるー」

 

・・・帰り道・・・

英二「なあ義経、お前亮太のことどう思う?」

義経「せ、拙者はそっちの気はないでござるよ」

義経が焦って答える。

英二「バカ、そういうこと聞いてるんじゃねーよ」

英二「亮太が変われると思うかどうかって聞いてるんだよ」

義経「そんなことは分からんでござるよ」

英二「そりゃそうか」

義経「ただ」

英二「ただ?」

義経「チャーハンは美味かったでござるな」

英二「お前らしい答えだ」

つづく。

 

【教訓】

自分を変えたければ、自分の思考と行動を変えるしかありません。

そして自分の思考と行動を変えるとは、今まで自分が
考えなかったことを考え、やらなかったことをやる
ということです。

今までYESと言っていたことにNOと言い、
NOと言っていたことにYESと答える。

それが自分を変えることだと気付かないかぎり、その人の人生は
変わりません。

自分を変えるとは、今までとは違う自分を生きるということです。

別人になったつもりで、理想の人になったつもりでご飯を食べ、
人と話し、物事を判断してみてください。

そうすれば気付いたときには、理想の自分になっていますから。

ありがとうございました。

 

※この記事はメルマガ『脱凡人のすすめ中級』からの転載です。

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