「古池や蛙飛び込む水の音」

これは言わずと知れた松尾芭蕉の有名な俳句です。

僕はこれまでこの俳句の意味をよく知らなかったのですが、
最近知り合いから聞いた話によると、この句は静かだということを
「静か」という言葉を使わずに表現したものである、とのことです。

この話を聞いて僕が思ったのは「芭蕉は今で言うところの
コピーライターだったんだなぁ」ということ。

コピーライターとは、同じことを何百通りの言葉で表現する
プロのことです。

例えば少し前によくCMで流れていた旭化成の「イヒ!」は、
旭化成という会社の知名度を上げるためにプロのコピーライターが
考えたものです。

誰でも分かるように、「イヒ」は化学の「化」をもじったもので、
それをカタカナに置きかえて「イヒ!」と表現したワケですが、
こういった表現というのは簡単に出てきそうで、そう簡単には
思いつきません。

実際こういうたった1つの言葉を出すために、
プロのコピーライターはおよそ数百の候補を出します。

だとすると、芭蕉はあの名句を読むまでに数百どころではなく、
数千という句を捨てたのではないか、ということが見えてくる
ワケです。

 

お分かりのように、素晴らしい言葉、素晴らしい文章の裏には、
何百何千もの没作品があります。

これは優れたコピーライターほど顕著で、凄い言葉を思いつく人、
凄い文章を書ける人ほど、多くの言葉や文章を捨てています。

要するに、凄い人ほど尋常ではない「量」をこなしている、
ということです。

彼らは没になったもの、没にしたものを表に出しません。

だから彼らはサラッと凄い言葉や文章を書けるのだと思われる
傾向があるワケですが、それは凡人の安易な思い込み、いや、
自己正当化です。

これから天才という言葉を聞いたら、それは凡人の言い訳だと
思ってください。

何の言い訳か。

それは自分が何もやっていない、もしくは結果が出るほど
やっていないことの言い訳です。

能力の高い人たちをみんな天才ということにしておけば、
「自分には才能がないから努力しても無駄」という理屈を
通すことができます。

そうやって凡人は自分がやるべきことをやらないことを、
やるべき量をこなしていないことを、正当化するワケです。

優れた人を天才と呼びたいならば、彼らと同じだけの量を
こなしてからでなければなりません。

イチローも天才と呼ばれるのを嫌らっていましたが、
それは彼の尋常じゃない練習量を考えれば当然のことなのです。

 

コピーライターにかぎらず、結果を出せる人と出せない人の
決定的な差は「量」にあります。

大金を稼いでいる人、舞台で活躍している人、ギターが上手い人、
頭がいい人などなど、彼らに共通するのは練習や実践の「量」が
半端ではないということです。

僕のメルマガを読んでいる人の中には、金儲けに走っている人を
毛嫌いする人もいますが、それでも彼らのやった「量」だけは
見習うべきだと思います。

だって彼らは、少なくともお金という面においては大きな結果を
出してるんだから。

彼らを批判したくなる気持ちも毛嫌いする気持ちも分かりますが、
何の結果も出せていない人間が彼らに対してそういう態度を
とるのは、僕は凄くダサイと思います。

それは彼ら以上の結果を出した人だけに許されることであって、
そうじゃない人は相応の結果を出せるようになるまで
ひたすら黙って自分のことに邁進すべきではないでしょうか。

自分が見下している人間以下の結果しか自分は出せていない。

そこを真摯に見つめることができれば、批判する気持ちも
勝手にしぼんでいくはずです。

自分のことを棚に上げるのはやめましょう。

それを続けているかぎり、彼ら以上の結果は出せません。

 

僕がここで言いたいのは「とにかく量だ」ということです。

前回は「アウトプットしろ」と言いましたが、それに今回の話を
加えてください。

つまり、以前「学ぶ力」として話した大量のアウトプットこそが、
結果を出すための必須条件なのです。

その意味で、行動するしない、アウトプットするしないで
立ち止まっている人は、まったくお話になりません。

大量に考えている、というのも確かに「量」ではありますが、
それは使えてナンボです。

悩んで悩んで悩み抜いて何もしない。

その時間って何か意味あったんですか?って話です。

でもそんな凡人ばっかりなんですよ、世の中。

悩むなとは言いませんが、悩んだんだったらやりましょうよ。

悩むってことは絶対「やりたい」とか「やるべきだ」と
思っているはずなんだから。

 

ビジネスであれ、勉強であれ、筋トレであれ、何であれ、
結果を出したかったら他の人が真似できないぐらいの、
結果を出している人と同じぐらいの「量」をこなしましょう。

大事なのはノウハウではなく「どんだけやったか」です。

量は質を凌駕します。

そのことをよーく覚えておいてください。

ありがとうございました。

 

※この記事はメルマガ『脱凡人のすすめ中級』からの転載です。

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