前回の記事で相対主義の話に少し触れたので
その辺の話にもう少し踏み込んでいこうと思います。

よかったらお付き合い下さいな。

まずは、歴史的地平とは何か、という話から。

僕もこの用語について詳しいワケじゃないんですが、
僕の解釈でいう歴史的地平とは

世界観、人間観、歴史観の3つを合わせたモノ

という定義です。

【地平】という言葉はガダマーという解釈学の代名詞のような
人がいるんですが、その人が好んで使っている言葉で
「視点」とか「主観」とかそーゆー意味が込められています。

要するに、より分かり易い言葉に言い換えてやるなら
歴史的地平とは

世界に対する見方(接し方もしくは受け取り方)

のことだと思って下さい。

厳密には違いますが、そんな感じの理解で
問題ありません。

なんでそんなややこしいものをテーマにしたのかと言えば、
それは現代という時代を正確に読み取るために必要なのが
歴史的地平だからです。

なんで現代という時代を正確に読み取る必要があるのか、
というのはここから話します。

もちろんそんなことは知らなくても全然【普通】に
生きていけるんですけど、世界の仕組みって
知ってると結構面白いんで、まあ読んでみて下さいな(笑)

「最近の若者はコミュニケーションが下手過ぎる」

「最近の若者はすぐ折れる」

「最近の若者はすぐキレる」

などなど、大人はこんなことをよく口にしますが、
これの本当の原因(?)を分かっている人は
恐らく相当少ないと思います。

原因が分かってるならそんな自明なことは
わざわざ口に出して言わないはずですからね。

んじゃ何が原因なのか。

問題はそこです。

一言で答えを言ってしまえば、それは前回に書いたように

現代が相対主義の時代だから

ということになるんですが、これだけだと意味が
分からないと思うので説明を加えていきます。

前回の繰り返しになりますが、相対主義というのは

「あなたはあなた、俺は俺」

というように、相手の立場を認める(許す)代わりに
自分の立場を譲らない考え方のことを言います。

これは一見すると、相手の考え方を尊重して
相手にも権限を認める良い考え方のように
見えるのですが、それは相対主義の表の顔であって
それだけでは本質的な理解とは言えません。

じゃあ相対主義の裏の顔(負の側面)は何かというと、
相手を尊重しているかのように見せかけておいて
本当は相手に【無関心】なのです。

一般的な例で考えてみましょう。

「あなたは家で好きなことやって遊んでなさい、
お母さんは友達と出かけてくるから」

こんなことを子供に言って出かけてしまう親が
いたとします。

詳しい事情はともかくとして、この親が子供に
関心があるのかと言えばそれは恐らく「NO」では
ないでしょうか。

もし、ちゃんと関心があるなら、帰ってくる時間とか
家での注意とか色々言ってから出かけるはずだと
僕は思うんですね。

もちろんこのセリフ一言だけで判断するのは難しいですが、
「好きなことやって遊んでなさい」というのは
子供の権利を認めているのではないのは明らかです。

「好きなことやって遊んでなさい」の裏側は
「テキトーにやっといて」。

これが子供を車の中に放置して夫婦でパチンコやってるような
人間のことを指しているのは言うまでもないでしょう。

【無関心】(相対主義)の現状はこういったところに
現れているワケです。

妙にリアルでしょ?

ここまで説明すれば先に書いたキレる子供や
コミュニケーションの取れない子供が増えている
理由は分かると思います。

キレる子供が増えているのは、親や先生が子供たちにとって
【他人化】してきているからです。

他人からプライベートなことに口を出されて
ムカッとするのと一緒で、今の子供たちにとっては
親や先生でさえ他人と同じだということになります。

逆に、一昔前は隣のおじさんが叱ってくれることを有難いと
受けとめていましたよね?

直接関係のない人なのに、わざわざうちの子を
(関心を持って)叱ってくれた、と。

つまり昔は隣のおじさんは他人じゃなかったんですよ。

そこには【コミュニティー】という概念が
あったワケです。

地域の人は家族と一緒だ、みたいなね。

それが現代では(無関心)の影響によって
失われてしまった(見た目上、消えた)。

だから他人が叱ってくれることを「有難い」と
受け止められなくなるどころか、むしろ「鬱陶しい」と
思うようになってしまったワケです。

(家出少女が増えてるのもこういったことが原因)

コミュニケーションが取れないのも似たような理由。

自分以外に関心がないから人と接しようとしない人間が増え、
人と接する機会が減ったからコミュニケーション能力も
低下してきた、というだけの話です。

(もちろん厳密にはそんな簡単な話じゃありませんが)

つまり、現在ニュースなんかで騒がれている問題は
大よそ相対主義というキーワードだけで
読み解けるということです。

そして。

そのキーワードを見つける視点こそが【歴史的地平】なのです。

今回書いたことも現代が相対主義の時代だという前提があって
はじめて出来る話です。

この前提がなければ、こんな話は出来ない。

ということは、歴史的地平を持って現代という時代を
正確に読み取らないとこーゆー視点で話が出来ない、
ということになります。

じゃあ出来ないより出来る方がいいよね?って話です(笑)

どうやって歴史的地平を身につけるかは追々書いていこうと
思いますが、今はとにかく歴史的地平を身につければ
色々なことが見えてくるんだ、というのを分かっておいて
下さいませ。

これが分かるようになるとニュースを読むのも
別の意味で楽しくなりますよ。

ではではー♪